2025年7月2日(水)〜4日(金)の3日間にわたり、東京ビッグサイトで開催される「コンテンツ東京2025」への出展を、2年ぶりに決めました。いつもとは少し違ったテイストで、自分たちでつくる作品制作の展示を企画しており、その展示に参加するディレクターたちに居酒屋へ集まっていただき、展示の趣旨やコンセプトを語っていただいております。(前編からの続きです)
⚫︎今回メインで話すディレクターズ
shuntaro / 桜屋敷 / 久保山 / 小川 / 濵田 / 浦
⚫︎質問/進行 PR
白戸 / 平田
濵田さんが展示する作品のテーマ、話してなくないですか?
濵田:そうだ、テーマね〜。意識と無意識ですね。
小川:いや、全員同じですよ。
一同:(笑)
濵田:僕のやつは、あれですね。より観る側の、鑑賞者からの視点で「意識と無意識」・・・を、テーマにした作品ですね・・・以上!
shuntaro:楽しみですね。
次は、久保山くんの入社経緯です!
久保山:僕か、まず2回入っちゃってるからな〜会社に(笑)
shuntaro:前代未聞の2回入社してるもんね。1回目は?
久保山:1回目は、もともと学生時代に自分のことを天才だと思ってたんですけど、
一同:(笑)
濵田:なんでなんで?どういうところが?
久保山:20歳くらいまで自分しかインプットしてないものを誉れにおもっていたかも。「俺しかこの映画見てないだろう」とか「俺しかこれ知らないだろう」みたいなのが強すぎてめっちゃ天才だと思ってたんですよ。後々になって全然そんなことないって気づくんですけど。
一同:(笑)
久保山:最初はテレビとかラジオとかが好きだったんで、最初はテレビ業界に1年いたんですけどちょっと激務で辞めて・・その後はビデオグラファーのアシスタントを1年くらいやってましたね。
濵田:それはフリーランスってこと?
久保山:フリーターって感じですね。
濵田:なるほどね。
久保山:映像したいなっていうのは漠然とあったんですけど、テレビっていう媒体が巨大すぎて、巨大な中の一個の歯車感が強すぎて、それが結構しんどかったけど、仲間は欲しいみたいなのがあって・・・林さんのTwitter経由でbirdを知って、エースになれるんじゃないかって思って(笑)
shuntaro:天才だからね(笑)
久保山:あとはメンバーの人数とかも理想的でした。それで、ちょうどその時にアシスタントの募集があったんですよね。確か最初にインターンの募集があって、その後アシスタントの募集という感じで2回あったんですけど、インターンに応募した時は「手は足りてるんだけど機会があったら声かけるね」みたいな感じだったんですよ。
shuntaro:そうだそうだ。
久保山:その1ヶ月後に多分アシスタントで入った人が辞めたとかで再募集してたんですよね。それでもう1回長文で送って応募して。
桜屋敷:あ〜そうだそうだ。
shuntaro:そうだ、また送ってくれてるわってなったんだ。
久保山:そこから、1人対4人の面接などを経て入社しました(笑)
その時に選考が通過した理由が気になりました。
shuntaro:なんだっけね。
桜屋敷:作品が結構よかったんですよ。卒業式の画とか見て、普通に撮れるんじゃんって思ったし。
shuntaro:確かにちゃんと撮影できる人って印象だった。久保やんの最初の作品を見た時は、グレーディングが微妙だなっていう、今と全然違うイメージだった(笑)
桜屋敷:結構大変な撮影なんですよね、見せてくれたやつが。それを一人でやったんだっていう。高校生の卒業式のドキュメンタリーみたいなやつね。
shuntaro:そうだ、ドキュメンタリーやりたかったみたいな感じだったよね。
久保山:確かに元々そうでしたね。まあ入った経緯はこんな感じです。あと、凡人だって自覚し始めてから能力が高くなった気がします。
shuntaro:カラーをサンプリングするようになってから一気にカラーのレベルがバーンって上がったよね。サンプリング能力が、久保やんの場合は仕事において突出したスキルの一つだと思う。
濵田:でもなんか久保やんの自分で思ってた天才的な部分って、あながち間違ってない気がするけどね。なんか天才だけど、究極のめんどくさがり屋みたいな。ちょっとやれば結構すぐできちゃうけど、やるまでが面倒臭いからやらないみたいな。すごい効率とか要点を抑えるのは上手い気がする。
shuntaro:そうかも。
1回辞めて転職した時は、どうされてたんですか?
久保山:なぜか仕事に飽きちゃってて、別の業種に行こうと思ってたんです。なんだかんだ1回転職してよかったなって思ったのが、行った先がデザインとかブランディングの会社だったので、その辺の理解とかも深まったし意識も変わったし、人にも出会えたし、スキル的にも撮影とかディレクションをたくさんしたので、だいぶ伸びたと思ってます。あとは社会を広く見ることもできたかな・・・そしたら映像への思いが再燃してきて、なんだかんだbird結構よかったよな〜と思って、それでshuntaroさんと屋敷さんに連絡してみようみたいな流れ。
小川:久保山さんがbirdから離れてからも、その転職先の会社から依頼があったり、久保山さんと案件やったりして話してましたもんね。
久保山:確かに小川くんとか定期的に会ってたね。あと小池くんとかは、ほぼ友達だし。
浦:なぜ、またbirdに戻りたいと思ったの?
久保山:まあでも組織の属性があってる気がします。仕事自体は前のところもめちゃめちゃおもしろかったんですけど、仕事をやる上でのパッション感みたいなのが強いかなと思います。あとは、自分の裁量で動ける部分が大きいので、やっぱり仕事がくるっていうよりかは自分からおもしろい仕事を取りに行くほうがやりがいも感じるので。
小川:ぶっちゃけどうだったんですか。shuntaroさんとか屋敷さんとかは、久保山さん戻ってくるってなった時の率直な気持ちというか。
shuntaro:戻ってくる時は、もう全然ウェルカム。俺が久保やんが退職したときに思ってたのは、あんなにPR系やりたいって言ってたのに映像系の会社に行くのかよっていうのは、本当にまじで面倒くさがり屋なんだなって思った(笑)
久保山:それはあります。。(笑)
一同:(笑)
shuntaro:いいとこから声かかったし〜みたいなね(笑)
久保山:確かに、なんか思春期終わってないかもしれない。
shuntaro:まあでも戻った時は嬉しかったよ。
浦:まあ僕とか濵田さんとかも外からいろんな経験して入ってるんで、birdは映像がファーストキャリアの人が多いじゃないですか。久保やんも小川くんもそうだけど、もっと外を見るのも僕はいいと思うので、めっちゃよかったと思います。外を見て、いろんな人たちを見て、だから辞めてる人たちもまた何人か戻ってくるんじゃないかなって思ってます(笑)
一同:(笑)
shuntaro:まあ出戻ってもらえるのは、意外と嬉しいからね。
濵田:喜んだよ俺も。テンション上がったもん。
shuntaro:「戻っていいすか」くらいの感じでくるかなと思ったら結構ちゃんと「大変申し訳ないんですけど〜」みたいな。「恥ずかしながら、、」みたいな感じだった(笑)
一同:(笑)
shuntaro:なんだかんだエディターも足りてなかったし・・・。まあ今も足りてはないけど(笑)
久保やんの展示作品の話が聞きたいです!
久保山:展示は、なんか街とか場所の、意識と無意識みたいなのを考えます。
濵田:それは、なんやねんって話だよね。乞うご期待だ。
shuntaroさんから見た、久保山くんの印象を聞いてもいいですか?
shuntaro:仕事以外のところで言うと、シンプルに要点をつかむ力が強い。理解力の速さとか。突出型だよね、パラメーター出型ではある。できることに全振りしてる。できないことも、できる風に見せるか・・・やらない方法を考えるかのどっちかで乗り切ってる(笑)
一同:(笑)
shuntaro:あと人がいいと思う。なんだかんだベースは、いいお兄ちゃん。
久保山:まあ確かにいいお兄ちゃんでありたいマインドはめっちゃ強いですね。こうした方が優しいとか。
shuntaro:あーそうそう、年下からの人気高いもんね。
小川:何気に久保山さんって下に対しての思いやりがすごいですよね。処世術的なのを教えてくれる感じあります。
shuntaro:地元の先輩みたいなね。俺は久保やんと結構タイプが近いところがあって、久保やんの言い方ひとつで、今めんどくさくなってることがわかるみたいな。
一同:(笑)
shuntaro:自分の中で、それに乗ってあげる時と乗ってあげない時があるんだけど、確かにめんどくさそうだしこのままでいっか!って時もあるし、いやいや久保やんここはね、ちょっとダメだよみたいな時もあるし(笑)
濵田:すごい(笑)
久保山:お父さんみたいになってる(笑)
濵田:でもそういうのありますよね。この人、今こう言う気持ちだな〜みたいな。
shuntaro:なんか近い性質を持ってる人の気持ちはよくわかるよね。
では次に、桜屋敷さんが入社を決めた理由をどうぞ!
shuntaro:屋敷さんは、カレー屋で入社を決めました(笑)
桜屋敷:インドカレー屋に当時、林くんも入れて3人で行きましたね。そこでお話しして入社します。・・・所属する前は、クソしょうもないドラマとか作ってました。
浦:あ〜やっぱりそうなんですね〜。
shuntaro:…やっぱそうなんですねって(笑)
一同:(笑)(笑)
濵田:クソしょうもないんすね〜?のほうじゃないよね?(笑)
shuntaro:ドラマに?しょうもないのほうに?どっち?(笑)
一同:(笑)
浦:いまのは相槌が悪かったな(笑)
桜屋敷:ちゃんと真面目に作ってましたよ(笑)
shuntaro:最初、屋敷さんが入った時に、作品集みんなで観ましたよね。
桜屋敷:そう、そのなかでも中学校の相撲を撮ったやつが、ちょっとだけよかったと言ってもらえた気がする。
shuntaro:いい映像でしたよ。
いまいるbirdのメンバーは全員、屋敷さん面接を通ってますよね。屋敷さんが育てたと言っても過言ではないというか。
shuntaro:確かに・・・そうですね。事務所が東長崎にあった時代から居る人も、あの場所に来たことある人だって少ないですよね。
桜屋敷:そこから僕もう9年目です。会社が10周年の何かをやる時は、ぜひヒストリー映像みたいなやつ作りたいです(笑)
濵田:9年目!? 会社の立ち上げ時期と、ほぼ一緒ってことか。
shuntaro:ほぼ立ち上げたその翌年とかだよね。
桜屋敷:2017年の1月1日から入ったから、そうですね。
shuntaro:2016年の2月に立ち上げて、4月か5月に最初のディレクターだった人がすぐ転職しちゃって、ディレクター不在期が12月くらいまであって僕がやってたんだけど、あ〜やりたくないどうしようってなった時に、屋敷さんしかいない!って、なったんですよ。
濵田:なんでやりたくないと思ったんですか?
shuntaro:とあるオープニングムービーとライブ映像とかを撮る仕事があって死ぬかと思ったことがあって・・・。大手の制作会社さんのすごい座組の仕事に、なぜか僕らも入らせていただけた仕事なんですけど、すっごいこだわって気づいたら3徹とかしたことあったんですよ。2時間も映像があるから終わらなくて。これが続くと思ったらしんどいなと思った(笑)
小川:すごい。
桜屋敷:まあ僕は、本当にずっとshuntaroさんに憧れてたんですよね・・・
shuntaro:またそういうことを上手く言おうとして!また持ち上げようとして(笑)
桜屋敷:いやいや本当に憧れっていうか、自分の地元であったペットを撮影する仕事で出会ったんですけど、すごいおしゃれな人だな〜って。で、美味しいお店とかも知ってて。その時に、今後はこういうムービーとかが流行って、こういう時代が来るんだよみたいな話をしてて、そういうのやりましょうよって話を、こんな僕にしてもらえたのがすごく嬉しかったんですよね
shuntaro:あ〜
桜屋敷:すごい紆余曲折あったけど、声かけてもらった時は本当に嬉しくて続ける予定だったバイトとかも全部やめて入りました。でも入社した初日に、僕ハードディスク壊しちゃって・・・。声震わせながら、すみませんクビにしてくださいって言ってました。
一同:(笑)
shuntaro:言ってたわ(笑)
久保山:ギャグマンガだ。
桜屋敷:入社話は、そんな感じです。
今回の屋敷さんの展示作品コンセプトは決まってますか?
桜屋敷:難しいっすよね、展示ね〜・・・基本的に「人」を撮ることになるかなと思っているんですけど、なんか人との関係性みたいな部分ですね。ちょっと内容まで言っちゃうと結構ネタバレになっちゃうので、そんな感じです。人との関係性を題材にした作品を発表します。
shuntaroさんから見た、屋敷さんの役割もぜひ!
shuntaro:入社当時は、何を頼んでも絶対に断らない男だったよね。・・・今の会社で担当してる役割といえば、やっぱりバランスじゃないですか?
桜屋敷:ああ〜
濵田:バランス?バランサーだ。
桜屋敷:自分でも、そうだなと思いますね。
shuntaro:いろんな人がいるから、いろんなことを汲み取ったりね。重心のバランスを取ってるみたいな感じ。あとは、初期メンツがみんなそうなんですけど本当に bird and insect というものを、いいものにしようとしてくれているよね。ダメダメな時からずっと。
桜屋敷:ちょっといろいろ年齢とかもあって、自分の存在意義みたいなものを最近は考えたりしますよね〜。
shuntaro:あと屋敷さんは、すっごく自信ある時と全然ない時で振り子が両極端ですよね(笑)
桜屋敷:自分のことに関しては、なぜかバランスが悪い。いろいろ考えちゃうんです。
では、ラストはshuntaroさん!お願いいたします。
shuntaro:僕は展示作品のコンセプトだけでいいですかね。bird and insect の立ち上げ秘話は、どこでも話しすぎてるから・・・もう秘話じゃなくなってるから(笑)
濵田:こすられすぎて(笑)
shuntaro:僕の展示作品コンセプトは「旅」です。何かで言うならば旅ですね。最適化されてない旅のほうがいい・・・みたいな感じです。いろいろ考えたんですけどね。
桜屋敷:けっこう意外でした。もっとファッションみたいな方向性なのかなとか思ってました。難しそうだな〜って。
shuntaro:自分の意図が入ってくると、なんか違うじゃないですか。それらを排除して撮りたい。今の時代いろんな便利なツールがあるので、そういうものを使うことで、また違うものが見えるんじゃないかなと思った感じですね。
乞うご期待ということで・・・そろそろ時間も迫ってまいりました。
久保山:時間って大丈夫?
shuntaro:今から戻って仕事の人もいるから・・・ね、小川くん。
小川:早く終わったら早く帰ろうと思ってたんですけど、終わらなかったです。
濵田:ギリギリの男だよね、いつも追われてて。
shuntaro:そう見せないのがすごいよ。
小川:じゃあそんなところで、お疲れさまでした。
濵田:展示、頑張りましょ〜!お疲れさまでした。
一同:お疲れさまでした!
*上記でお話ししたそれぞれの作品は、「コンテンツ東京2025」で展示します!
・日時:2025年7月2日(水)~7月4日(金) 10:00~17:00
・場所:東京ビックサイト 西展示棟 < 小間番号 2-31 >
(りんかい線 「国際展示場」駅下車 徒歩約7分 / ゆりかもめ 「東京ビッグサイト」駅下車 徒歩約3分)・入場登録はこちらから(無料)
※ご入場には事前登録が必要です!