「映画についてのあれこれシリーズ」前回は男と女について。でした。
今振り返ってみたら、ものすごくテキトーすぎて。
内容が無いようなもんでした。
今回は、映画についてのあれこれ 「夫婦について。」
ついでに今回から
映画や”ドラマ”についてのあれこれ。
ドラマも追加です。
正直、僕は映画好きだけど、真の映画好きの人と比べて映画を数みてません。
何事もほどほどにというのは、こういうところから来るのでしょう。
そして正直、夫婦の映画もそんなにみてません。
家族の映画ならたくさんみているんですが。
そして正直、正直、僕は「夫婦」というものがどんなものかわかりません。
とにかくうちの両親が仲悪く、物心ついたとき(ここでの物心は、子供として「うちの親仲いいんだ」と思う年齢)は両親の会話なんてほぼなく、二人が一緒にソファに座っていたり、隣同士で立っていたり、隣同士で歩いていたり、近い位置にいることなんて見たことないし、記憶もない。家族で旅行の記憶もまじで覚えていない。
だから友達とか知り合いの、”今だに家族で旅行”とか、”両親が二人で旅行”とか、もうよくわからなくて
それに、割と僕の周りにはご両親が仲良い人が多く、夢のような世界観を聞かされます。
ただただすごいなぁと思うわけです。
そんで僕が18?ぐらいのときに両親は離婚しました。
色々大変だったみたいなんですが、当時は部活もバイトもめっちゃやってたし、それなりの歳なので遊んでたし、とにかく家にいなかった。弟とか妹とか、母は大変だったみたいです。これは今でも責められます。笑
弟は15歳、妹は11歳
ごめん。兄失格や。
知らない間に話が進んで、「ふーん」ぐらいにしか思ってなかったし、まぁ離婚は当たり前だろうなと思ってたし。
肝心なところで自分って愛がないんだなぁって思います。
暗くなっちゃったんですが、僕は結構楽観的なので、あんまり気にしてないんですけど。笑
母も自分らしく生きてるし、本当は寂しいんかな。
離婚当時、母は
え?40歳?え、まった、今初めて知った・・・今の俺のたった8個上。。。
(これ本当に書きながら知りました。今でも信じられない。)
40歳だ・・・・なぜ、再婚しなかったんだ・・え、まじか!え!!!!!まじか!!!!!
今からでも遅くないんじゃ・・・・
そして32歳(やばい)の僕は、夫婦以前に、恋人という存在すらよくわからなくなってます。
付き合うってなんだ?恋人ってなんだ?好きってなんだ?愛ってなんだ?もう中学生状態です。
素敵な先輩に、「なんで結婚しようと思ったんですか?」と聞いたら二人揃えて
「なんかねー、ふとしたときに嫁(当時は恋人)をみて、”こいつだ”(結婚するのは)」と思ったらしいんです。
そんな素敵なこと、あるんか。あるんか。あるんかーーーーー。
頭を抱える僕です。
映画(ドラマ)についてのあれこれ ーー夫婦についてーー
海外に素晴らしい夫婦の映画がたくさんあるけど(あるんですよね?みなさん)基本日本の映画しかみないのです。
ごめんなさい。
今回は僕が好きな夫婦の映画・ドラマの話です。
紹介する4作品、夫婦の雰囲気はバラバラ。
でも、みんないい夫婦だった。素敵だった。
もちろん、「こんなのありえない」っていうドラマや映画的な演出もあります。
これを書くことで、自分はどんな夫婦になりたいか。
夫婦ってなんなのかが少しわかったらいいなー。
はい。
「ぐるりのこと」
監督 橋口亮輔
出演 木村多江 リリーフランキー 賠償美津子 柄本明 寺島進 安藤玉恵 寺田農 八嶋智人 木村祐一 齊藤陽介 温水洋一 峯村リエ 山中崇史 加瀬亮 光石研 田辺誠一 横山めぐみ 片岡礼子 新井浩文
あらすじ
何事もきちんとしたい妻・翔子(木村多江)と、ひょうひょうと生きる法廷画家の夫・カナオ(リリーフランキー)。どこにでもいる夫婦である彼らにおとずれるさまざまな困難。初めての子供の死、妻のうつ……。それでもふたりは一つずつ一緒に乗り越え生きていく――。何があっても別れない夫婦の、10年におよぶ希望と再生の物語。
「めんどうくさいけど、いとおしい。いろいろあるけど、一緒にいたい。」
もはや究極のキャッチフレーズ。
おそらく夫婦の映画で、これに勝るものはないのではないかというほど、良き、映画です。
僕が言わなくても、他の人の映画ブログとかでわんさか良い乾燥が飛び交っています。
ただ、”真の映画好き”の人にしかみ割とみられていない映画なので、”普通の人”にもみてほしい映画です。
とにかく、木村多江さんとリリーフランキーさんの生々しいんだけど、力の抜けるゆるい空気感がなんともいえない。
なんだろう。
焦らない。お互いの時間を、二人の時間を自然に大切にしてしまっているというか。
めんどうくさいけど、いとおしい。それにね、めんどくさそうにしながらも、
本当にくだらない話でも、いつでも、お互いに”ちゃんと話を聞いて答えてる”んです。
これは、なかなかできることじゃない。
そうか、話を聞けるんだ、聞いてくれるんだ。いつまでも。
妻の翔子が家で辛そうにしていても、カナオは帰ってきて隣で靴下脱ぎはじめるし。
でも、隣にいるんだよなぁ。そばに。
もう映画の二人を思い出しただけでちょっと幸せになれるぐらい。そんな映画です。ぜひ。
「今度は愛妻家」
監督 行定勲
出演 豊川悦司 薬師丸ひろ子 水川あさみ 濱田岳 石橋蓮司 城田優 津田寛治 奥貫薫 井川遥
あらすじ
かつては売れっ子カメラマンだったが、今や仕事をせずプータロー同然の生活を送る俊介(豊川悦司)は、健康マニアの妻さくら(薬師丸ひろ子)に日々ニンジン茶を注がれ、子づくり旅行をせがまれていた。やがて、クリスマス直前のある日、二人は沖縄旅行に行くことにするが、その日を境に俊介とさくらに微妙な変化が訪れる。
ぶっちゃけ2000年以降の夫婦の映画っていったらだいたい「ぐるりのこと」「今度は愛妻家」は必ず取り上げられる映画です。笑
「ぐるりのこと」と比べると、結構サイテーな夫です。
妻に対して暴言も言うし、暴力は振るわないけど、自分勝手な行動で傷つけるし。
僕がみていて妻が可哀想になってしまうぐらい「なぜ別れない?」って思ってしまうシーンもあります。
それでも翔子は、本当に優しい表情をいつも俊介に向ける。
でもやっぱり、俊介はさくらを大好きなんですよね。
そしてさくらは俊介が大好きなんですよね。
いつもの夫婦喧嘩。
いつもの愚痴。
いつものおせっかい。
いつもの。
言葉にすると、上の言葉たちはいい意味を持つものじゃないけど。
いつもの。が夫婦にとって、かけがえのない時間にすることができたから、夫婦で居られるんだなと思わせられた映画でした。
気持ちをうまく伝えられない俊介が、唯一カメラを通して妻を見つめる。
そのシーンが大好きで、(思い出すと泣けてきた。)もう愛しかなくて。
このシーンは、写真を撮っている(趣味ですが)身としては、
いつかこんな風に自分の奥さんを写真に残せたらな、といつも思います。
男は不器用?だから、人それぞれに愛を伝える方法があるんですね。
それを知ってる妻。それは、本当に自分を見つめてくれる瞬間があることを知っているということ。
それを信じてるし、愛してる。だから、ずっと一緒に居たいと思ったのかな。
「最高の離婚」
脚本 坂元裕二
出演 瑛太 尾野真千子 綾野剛 真木よう子 八千草薫
「なぜだろう。別れたら好きになる。」
あらすじ(wiki)
濱崎光生(瑛太)は、東日本大震災発生時の帰宅困難な状況下、取引会社の受付で挨拶程度しか言葉を交わしたことがなかった星野結夏(尾野真千子)と出会い、声をかける。ともに災害に見舞われた不安な気持ちを抱える中で二人は意気投合し、その後同棲に発展して結婚する。しかしそれから2年後の現在、几帳面な光生と大雑把な結夏の生活習慣は全く噛み合わず、光生はなぜ結婚したのかすらわからなくなる。
これもまた夫婦として違うジャンル。
上二つの映画と比べると、夫婦の暦としては若いです。
そしてコメディタッチです。
坂元裕二さん脚本ということで、非常に細かいセリフ回しが素晴らしい。
もう何人の女性に話を聞いたんだ?っていうぐらい本質を捉えまくりです。
例えば
「腹の立つことが山のようにあっても、女は好きになると、もう全部許しちゃうの。でも、男は逆。好きになると、どんどん女の欠点を探しはじめるの。女は好きになると許す。男は好きなると、許さなくなる。」
全国の男性様、グサッと来ません?
「止まない雨はないよ、とか、明けない夜はない、とか言い出すから。気持ちの問題と、天気のこととか空のことを、同じことにしはじめるからね。」
ごめんなさい。。多分、人生で5回は言ってる・・・
そんなたくさんの魅力的なセリフが、たくさん、たくさん、たくさんあります。
とにかく、とにかく細かいことでいちいち気にする指摘する光生(瑛太)と天真爛漫で大雑把な結夏(尾野真千子)はいっつも喧嘩してます。笑 いーーーーっつも。
光生さん言っちゃってます。
「結婚って、長い長い拷問ですよっ」
「結婚は3Dです、3D。打算。妥協惰性。」笑
それぐらい、ドラマの冒頭は毎回光生の歯医者さんでの結婚や妻の愚痴からはじまります。
最後の最後まで、喧嘩している二人だけど、それがなかったら二人じゃなかった。
それがあったから、お互いを思いやれた。夫婦の一つの形をみました。
このドラマの見どころとしては、光生と結夏だけではなく、
光生の昔の彼女、灯里(真木よう子)と灯里と付き合っている諒(綾野剛)との関係も面白い。
灯里と諒は付き合っているんですが、諒は自然に他の女性にも手を出す。それが”自然に”人と人が挨拶するように
他の女性と関係を持つ。それを灯里は自然現象が起きたかのように認識する。
細かなセリフは忘れましたが、女性って繊細だなと思ったのは
男が他の女性の家に行ったときって、靴下に必ずといっていいほどその女性の髪の毛が着くんですよね。
他の女の髪とわかって諒の靴下を洗濯する灯里の気持ち。
うわぁ・・・・そういうところで浮気ってバレるんですね。
男性の皆さん、気をつけてください。メールでも、匂いでもなく、そういうところです。
と、めっちゃ書いてしまった。
それぐらい、めちゃくちゃ面白いドラマです。見なきゃ損。いろんな意味で。笑
「○○妻」
脚本 遊川和彦
出演 東山紀之 柴咲コウ 黒木瞳 城田優 蓮佛美沙子 奥貫薫 渡辺真起子 岩本多代 平泉成
あらすじ
ひかり(柴咲コウ)は生活の全てを正純(東山紀之)のために捧げる理想の妻。朝は正純より早く起きて、正純のその日に着る洋服のコーディネートをつくり、完璧なタイミングで朝食を作り、弁当を持たせ、仕事へ送り出す日々。キャスターである正純のために、ひかりは番組の隅々までチェックし、正純の発言や内容について厳しく愛情のこもった的確なアドバイスを手紙にして毎晩渡して支えていた。外から見れば理想の夫婦と思われたが、実は2人の間には大きな秘密があった。
最後は「○○妻」この○に入る言葉はドラマをみればわかります!
これもまた違うジャンル。
妻がひたすらに夫を支え続けるという夫婦。
柴咲コウさんが性格・服装ともに、けなげで親身で、奥ゆかしく、たおやかで優姿で、真摯に正純を支える姿がもう毎回涙ものです。
僕、個人的に東山紀之さんが大好きなんです。
彼が出るドラマでの配役は、いつも真面目でひょうきんで(そうじゃない作品もあります)乾きと潤いを同時に持っていて、他の俳優さんにはないいい意味の軽さがあってとても好きです。
今回のドラマでは、ひかりの側にいつでも寄り添う夫ではないけれど、ひかりをいつも頼りにしていて、
いってきます ただいま をしっかり言って、キャスターというプレッシャーのかかる仕事を乗り越えていきます。
あー泣けてきたー。
このドラマは”夫婦”というより、完全に妻であるひかりの物語です。
ひかりが正純に対する想いが本当に綺麗で、純粋で、正純の”こと”を見つめる目は、深い深い愛情で満ち溢れています。
後半、正純のために自分がどんな立場になっても影で支え続けるひかりの姿に心打たれます。
現代ではなかなかこういう夫婦関係の人はいないんだろうけど、ここまで自分を支える存在がいたとしたら自分は夫としてどんな生活を送り、どんな風に妻を思うのだろう。
この作品は毎回展開があるので、多く話してしまうとネタバレになってしまうのでここらへんで。
とまぁ映画を紹介しただけなんですが、夫婦って色々な形があるな。
どの登場人物たちも、相手に気を遣ってない。
それが大切なんですね。僕は振り返ると、気を使いっぱなし。
本当の意味で、気を遣わない人が現れたら、夫婦という形を少しは意識できるのでしょうか。
実は単純なことだったのか。笑
そういえば、僕の父親は今、66?かな。
母との差は12歳。
確か母20歳、父親32歳で結婚?か。(今の時代であまりない歳の差と結婚タイミングですね)
父親の歳をもうすぐで越えそうです。
1年前、携帯に知らない着信があって、折り返すと父の会社だった。
「お父さんが、会社に一週間ほど無断欠勤していて、連絡も取れず、万が一があってとおもい、家を訪ねたら布団をかぶって引きこもっていました。」
「緊急連絡先が、知直さんでした。」
という連絡。なんだ、この映画みたいな展開。
それから、父は実家に帰ったということらしい。僕と正反対で心が弱かった父親。
酒に逃げていた。と言っても過言ではない。
僕は酒に逃げるほど、飲めない。
松田優作が好きで、酔っ払うと「BAD CITY」をよく歌っていた。
家族みんなに本気で「うるさい!」って罵られていた。
映画が好きで、黒澤明を良く見ていた。だから僕は黒澤作品をみない。
休みは朝から酒を飲んで、また酔っ払うとぐちゃぐちゃな卵焼きとか作って「朝飯できたぞー食え」と言っていた。
一切食べなかった。
よく、このシーンがいいんだよって見せられてた映画は、ずーっと雨が降りしきる映画だった。
今年は、会いに行ってみよう。
今まで全くといっていいほど向き合ってこなかった父親。
なんで結婚したんだろう。
離婚してから、どんな気持ちだったんだろう。
夫婦ってなに?って聞いたら、答えてくれるんだろうか。
※最後に、僕は映画監督になりたい人間です。話や表現が嘘か本当かは、あなた次第。
あー、平成から令和とか全く興味がない。