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映像をスムーズに納品するための編集工程 〜トラブルからの解放〜

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皆様、いかがお過ごしでしょうか😬

久々のブログ登板、エディター/カラリストの久保山です!

今回は映像編集の工程について。
どうしたら1番効率良く、クライアント様とスムーズに進めていけるのか…

僕なりにお伝えしていきたいと思います!

編集の工程

まず映像編集ではざっくり以下の工程をふんでいきます。

オフライン編集 → オンライン編集 → カラーグレーディング → MA → 納品

■ オフライン編集
撮影した素材からどのカットを使うのかを選び、テンポやスピードを決め、構成・順番を考え、音声をつなぎ合わせるなどの作業になり、”仮編集”とも呼ばれます。
編集する人のセンス、技術力などによって出来上がる映像は変わってくるので、作品の方向性を大きく左右します。

■オンライン編集
オフライン編集をもとに、テロップを入れたり合成などの特殊加工まで行う、”本編集”のことです。
映像の完成度を上げていくために、仮編集ではできなかった演出を加えて仕上げる工程となります。

(ソフトの進化などにより、オフライン編集とオンライン編集の線引きはあいまいになってきてるな〜と感じてます。)

■ カラーグレーディング
色味に関する諸々の調整を行い、世界観・トーンを作り上げます。インスタグラムのフィルター機能を深く突き詰めた作業と思っていただけるとw

■ MA
環境音・効果音・BGM・ナレーションなどの”音”を調整します。
特定の音を強調したりバランスよくミックスしたり、声を聞き取りやすくしたりします。

そして最後に納品です。こうして映像が完成し、世に放たれるわけです🙁

※映像の内容によっては、CGやナレーション・効果音などは使用しなかったりするので、オンラインやMAはサクッと簡単に済ます場合もあります。

 

どの段階でチェックするのか?

birdだと外部スタジオでMAが必要ない場合は、初稿の段階で完成に近いカタチで提出する事が多いです。
場合によっては比較的時間を要するカラーグレーディングの工程は簡単にすませて、初稿チェックしてもらう事があるという感じです!

しかし、スタジオなどでのMAが必要な場合は、スケジュールを引いてMA前までには必ずオフラインを固める必要があります。(その理由については後述します。)

ここで、各工程ごとにチェックを挟むのか?全工程を踏んである完成形に近い形に持っていってからチェックしてもらうのか?という2つのパターンで分かれます🤔

A.各工程でチェック
・・・細かく複数回にわたってチェックし1歩1歩進めていく事で、大きな方向性のズレが生まれる事がなく事故が起きにくい。ただし、チェック回数が増えてチェック側の工数と、編集スケジュールの期間も膨らんでいきます。

B.完成形で提出
・・・チェックの工数が少なく、スピーディに納品したい場合に適しています。事前の準備(画コンテ※など)で、ある程度構成を精査して決めていれば、方向性が大きく逸れることもないので全然これで問題ないです。

※画コンテ・・・撮影前に用意するイラストによる映像の構成やカット割りをまとめたもの。映像のイメージを具現化するための設計図のようなもの。

上記を踏まえた上で、相談し合いチェックを含めた編集スケジュールを立てましょう😃

 

音楽と映像編集

”音”という要素は映像において、かなり重要な要素になります。なんなら少々荒い映像でも、いい曲をかければ大抵いい感じになってしまう(笑)ものですし、名ドラマには名サントラが付き物ですよね。
例えばMVでは、当然曲が存在して、その曲に合わせて映像を作っていくわけです🎵

広告や映画でのBGMは、既存のロイヤリティーフリーの音楽サイトから最適なものを探して使用する場合と、そのプロジェクトのために音楽を一から制作する場合、の2パターンに別れます。

ここで、”一から音楽制作をする”となった場合・・・
「○○という案件があって、○○日までに編集が出来上がる予定なので、XX日までにこういう音楽を制作できないか」と、まず予算やスケジュール、どういった曲が必要なのか、1曲の中のどのタイミングで曲調を変えるのか、どう変わらなければいけないのかなど、制作する映像に合わせて決めていきます。

オフラインを固めた段階で、映像に合わせて制作してもらうのか、制作していただいた音楽に合わせて映像を編集するのか、それとも並行して行うのか、は案件の内容によって異なります。大まかな内容は細かく話し合う必要がありますね!

そして曲も含めた、効果音や環境音などの全ての音のバランスを意図した通りに調整していくのが”MA”というわけになるのです。

さらにアフレコやナレーション撮りといったものも含まれてきますが、これらの作業までにはオフライン(仮編集)を完全に固める必要があり、以後基本的には変更できないと思ってください。業界ではFIXするとも言います。

なぜなら、映像がしっかりと固まってる前提で、そのタイミングに合わせて音を調整していくので、この作業の後に編集で変更が加わってしまうと全ての音のバランスが崩れていき、再度調整しなければいけなくなるからです😨

 

立ち合い編集は必要?

立ち合い編集・・・”最終決定権”を持つ責任者が、エディターやディレクターと一緒に細かい修正等含め、編集作業に立ち会うことで、スピーディに完成形にもっていける。ただし、付きっきりになり他の作業ができず拘束され、当然移動のコストなどもかかります。

立ち合いなし・・・ネット上でチェックしてもらう。ただ強いこだわりや、細かく深めな指示をしたい場合は、立ち合いに比べると不便になります。

現在birdの案件の多くでは、立ち会い編集をする事はあまりなく、ほとんど編集したものをネットで送ってチェックしてもらうという形式で行っています。 効率と合理性から考えてこの形式でも特には問題ないと判断してます😉

ネット上で映像をチェックしてもらう際には、“Frame.io”という便利なツールがあります。
アップした映像へ、修正して欲しい部分を書きこんだり、変更して欲しいカットを指定したり、修正前・修正後を簡単に見比べる事もできる。フィードバックに特化しており、お互いスピーディにリターンを得る事ができます。

※詳しい説明はVookという映像Tipsサイトに掲載されてます。
https://vook.vc/n/106

予め、提出日とチェックバックの日を決めておくと、時間貸しのポスプロと違っていつでも作業できる環境があるので、簡単な修正などであればすぐに対応してチェックしてもらうことが可能です。

クライアント様は会社に居ながらにしてチェックができ、他の仕事をしながらでも進行できます。

編集側も、立ち会い編集だと基本作業中はその仕事しかできませんが、1人編集の場合は他の仕事を同時進行しながら進める事ができます。 たとえばレンダリングや、編集ソフト機能でのAI処理している間は結構時間がかかるのもので、その間にメールの返信をしたり、別の仕事のチェックなどができたりするので、お互いに効率的と言えます。

僕の場合は、適度に5分くらいの休憩を自分のタイミングでこまめにとって作業をすると集中力が上がり、トータルの作業時間も減ると思っています!
事前の準備をしっかり行い、話し合っておけば、立ち会わなくても大枠では問題なく編集できますし、細かいディテールなども上記の通りオンラインでも十分スピーディに修正可能です😉

☆ まとめ
入念にディテールをチェックしたい・全体に強いこだわりがある!という場合は → ”立ち合い編集”
大枠はお任せして、効率的に!という場合は → ”オンライン上でチェック”がおすすめです!

 

さいごに。知って欲しいこと

■ 編集で簡単になんとかなると思ってはダメ、、!

編集では様々な加工ができたり、修正を行う事が可能です。またそれもエディターの腕の見せ所ではあるのですが、恐らくクライアントの皆様が思われている以上に、実は膨大な時間と労力がかかります(汗)

例えば、元々の予定になかった特殊加工などはそれ相応の追加費用がかかります。映像としては写っていても問題はないけれど、企業的にNGなのでやっぱりこれは消して欲しい、などという場合もそれだけで何時間もかかってしまうこともあります。。

これが納品直前ともなってくると、エディターは苦しい戦いを強いられることになります🤮
もし修正したいものが発覚した場合は、早めにフィードバック(以下FB)をいただけると幸いです😉

また撮影の際も、やむを得ない場合以外は”最終的に編集でなんとかしよう!”はおすすめしません(T . T)
なぜなら、クオリティアップよりリカバリーに時間を多く割くことに繋がり、全体的なクオリティが落ちやすく、チェック工数も増えて、修正の内容によっては追加が料金が発生してしまう場合があるので、クライアント様にも負担がかかってしまいます💦

しかし、編集を進めていく上で「変更したい」というポイントはいろいろ出てくるとおもいます!

そんな時はもちろんご相談ください…!!クリエイティブの観点から考え、上手く映像に落とし込むのが我々の仕事です。
FBをいただけるのが早い段階であればあるほど軌道修正しやすいので、上記を念頭において早めにご相談いただけると助かります!(色々言いましたが、どんなに大変でも編集でなんとかなる事だってあります😬)

 

■ フィードバックはまとめる!そして、最終決定権を持つ人が必ず見る!

僕が正直しんどかった…と感じたパターンで、クライアント様からのFBをもらって修正し提出した後に、さらに上の責任者から全く別のFBをいただいて修正した部分を元に戻したりする事がありまして。。

編集では、全体のバランスを考えて組み立てているので、修正が一箇所でもそこを変更して生じる前後のバランスや、音の調整なども行う事があるのでそこでも丁寧に時間をかけています。
となると、上記のような事が起きた場合は工数がより多くなってしまったり、実は非効率だった…なんてことになったりします。まとめてFBはいただけると嬉しいです😭

 

以上!!!「映像をスムーズに納品するための編集工程」というテーマでお話させていただきました。

ぜひ、参考にしていただけたら嬉しいです😊

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