「映画やドラマについてのあれこれシリーズ」前回は「夫婦について」でした。
今見返すと、かなり自分のことを赤裸々に書いたなと思います。
自分のことを知ってもらいたいというか、不幸なことも不幸だとあまり思わない性格なので事実を淡々と述べた感じです。
今回も前回の夫婦と似たような題材ですが、書いてみます。
家族。家族。
これもなぁ、前回と同様、どんなものかわかりません。笑
うちの家族って、すごくさっぱりしてるんです。
さっぱり。
いわゆる家族の”絆”という、綺麗で輝いている雰囲気がありません。
かといって仲が悪いわけではなく、お互い、良い意味で干渉しないというか。
例えばある知り合いの家族では、
【年に一回は家族で旅行行く】
とか
【妹が結婚するから、その前に家族で旅行へ行こう】
とか
【地方から東京に両親が来るから、東京を案内する】
とか
【兄弟全員で両親の結婚記念日をお祝いした】
とか
【実家から野菜とか色々届いた】
とか
【帰っておいでーと言われる】
とか
【おじいちゃんのボケがはじまったから、思い出作ってあげよう】
とか
あたたかいエピソードがたくさん聞こえてきます。
僕は三兄弟ですが、(弟と妹)一回も飲みに行ったことないし、3人合わせて母親をお祝いしようとか
旅行へ行こうとか、そんな話も出たことないし、
*家族で旅行行ったのは前回のブログの通り、記憶がない・・・という有様。多分小学校4年生ぐらいが最後な気がする。
いつの間に弟も妹も結婚して、弟は子供ができて。映像関係の仕事についている妹も、結婚して家庭に入るため現場から離れると言ったり、、、
イベントがあるごとに盛大に祝うことなく、母親からLINEで聞いて知る、兄貴としても兄貴らしい、アツイ、あたたかいおもてなしをすることもなく、淡々と時が過ぎていく家族です。
でも、僕はこの家族の形や雰囲気が好きだし、もしベタベタな家族だとしたら今の性格上めんどくさがってたのかもしれません。
そして、なんでもかんでも僕のことを自由にしてくれた家族というのは、「大切」とか「大事」っていう言葉の表現を使う感じではないですが、「感謝」しています。
誰かの家族からは僕のような家族が理想とされるのも事実ですね。
いろんな家族がいますね。ということで家族の映画(ドラマ)を。(2000年代邦画ドラマ限定!!!!)
家族の映画ってたくさん、あると思うのですが、今回はちゃんとした”家族”を取り扱った作品を紹介します。
例えば、家族って聞くと色んな名作があると思いますが、物語の軸がお母さんに偏っていたり、娘に偏っていたり、というのは今回はリストに入れておりません~!
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映画「紀子の食卓」
2005年 2時間39分
園子温監督
出演 吹石一恵 吉高由里子 つぐみ 光石研 ——–
レンタル家族の話。家族との関係に違和感を覚えた娘たちが、家出をして「レンタル家族」という虚構の世界で生きていく物語。
そのことを知った父親が、命をかけて取り戻しに行く。
ここまで緊迫感を持った映画はなかなか観たことがなかった。
その緊迫感というのはホラーやサスペンスの類ではなく、登場人物の心情が残酷なぐらい胸に突き刺さってくる脚本にハラハラさせられる。娘という自意識、母親・父親からみた娘の存在。母親・父親という自意識、娘からみた母親・父親の存在。一つの事件や事情が絡んでくると、存在さえも疑ってしまう、自意識さえも崩壊してしまう、普通の家族じゃいられなくなる。
そして、その先にある家族の形ってどんなものなんだろうと思う。もう嘘なのか、あえて本物なのか。
ぶっ飛んだ家族のお話です。
吉高由里子さん、これがデビュー作だというから驚き。。彼女は普通に「できちゃう人」なんだと勝手に思っている。
それがまた、できちゃうことが必ずしも本人にとって幸せなのかというと、そうじゃない。
*レンタル家族か。こういうのに憧れたことはありますか?
僕は名前がめずらしいので、高校生のころは悪いことができないなーと思ってすごく嫌でした。
でも、自分の家が好きでした。本当の自分でいられるところって、家だったりしたので。笑
もし、家族の問題に悩みに悩んで、たまたまレンタル家族というサービスをネットで見つけて
親への反抗と好奇心でなんとなく、やってみて。
全てのタイミングが重なったら、もしかしたら誰にでも訪れてしまう出来事だったりして。
女優のつぐみさん、好きだったのになー。最近みていない。
映画「僕たちの家族」
2013年 1時間57分
石井裕也監督
出演 妻夫木聡 池松壮亮 長塚京三 原田美枝子 黒川芽以 ——–
お母さんが末期の脳腫瘍になり、認知症の状態になったことをきっかけに、家族のあり方が問われる作品。
引きこもりでジメジメした兄。そんな兄とは正反対に能天気な弟。自分の意思が弱く、兄弟や母親に頼りきっていた父親。認知症になり、それまで話すことのなかった家族に対して本音をぶちまける母親。
家族それぞれのキャラクターがとても確立していて、家族って似ているようで似ていないんだなぁと思ったり。
その個々の性格から出る家族に対しての反応がとてもよく描かれていて面白いです。
出演者が最高です。みんな可愛いです。パッとみ暗ーい内容な雰囲気なんですが、ある種コメディだと思っています。
*家族だからこそ、逃げられないことってありますよね。
簡単に縁なんて切れないし、親も子も「親子」って関係だけど、男であり、女である。そこがまた難しいというか、知ることがなかなかできなかったりとか。
僕も昔の母親の写真をみると、「女」だったんだなぁって思うけれども、そこの話なんてしたことないし、どう話せばいいかわからないです(笑)
いつか、できる時が来るのかなぁ。
映画「トウキョウソナタ」
2008年 1時間59分
黒沢清監督
出演 香川照之 小泉今日子 小柳友 井之脇海 役所広司 児嶋一哉 ——-
贔屓になってしまいますが、好きな映画なんですか?って聞かれると「トウキョウソナタ」と答えます。
それぐらい好きな映画です。
家族一人一人が、些細な出来事により家族に言えない秘密を抱えてしまう物語です。
会社をクビになるも、それを妻に言えず通常の生活をだましだまし続けていく夫。
父親に内緒でアメリカ軍の国外志願兵に旅立つ兄。
小学校の給食費をピアノ教室にあててピアノを教わる弟。(弟役、井之脇海くんだったのか!!!!!!)
ある日強盗に入れて、そのまま付いて行ってしまう母親。
家族ひとりひとりの行動に焦点をあてた脚本なのに、しっかり「家族」というものを考えさせられる作品。
僕が映画を観て、はじめて理由がわからないまま泣いてしまった作品。
もう最後のシーンが美しすぎる・・・素晴らしい・・・・
なんなんだこの感動。
家族の絆とか、そんなんじゃなくて、「ただ、家族」なんだよなー。
*言葉はいらないとよくいうけれど、現実世界って、やはり言葉がどうしても必要なんだと思う。
言葉がいらないのは、映画やドラマ、漫画の世界だけであると思っている。
だから映画とかって美しいんだと思う。映画って最高だ。
ドラマ「あいくるしい」
2005年 全11回
出演 竹中直人 原田恵美子 市原隼人 綾瀬はるか 神木隆之介 松本梨菜 杉浦直樹
桜井幸子 本郷奏多 萩原聖人 浅野和之 南果歩 高橋克実 小栗旬 田中耕太郎 沢尻エリカ 塚地武雄 ——
https://youtu.be/YQ1yfn8I9oA
家族のドラマって沢山ありますよね。他に好きな作品は多くありますが、今回はこちらを。
Wikiでの紹介だと、
「田舎町に暮らす7人家族「真柴家」の家族の「絆」と「成長」を描く本格派ホームドラマである。」と。
お見事。はい。本格派ホームドラマです。
映画と違って、ドラマは10回~11回で構成されます。
その時間、約12時間(初回・最終回は90分が多いので)
12時間かけて本格派ホームドラマはやはり濃い。
アッつくるしい心優しい高校生の長男。
母親が入院中のため、家事全般を行っている責任感の強い高校生の長女。
性格がのんびり屋で、生まれた頃から涙を流したことがなく、「自分は本当は冷たい人間なんじゃないか」と悩む。優しい、優しい次男。
感受性が強く甘えん坊で泣き虫の次女。
もう名言しか言わない素晴らしいおじいちゃん。
職業がタクシー運転手で、まさにTHE亭主関白のお父さん。
こちらも、出て来る言葉がもうシルクのような優しさのお母さん。(僕はこのお母さんのセリフに人生観ちょっと作られました。全然実行できてないけど)
ひとりひとりが家族のことを本当に大切に思っていて、それがときに喧嘩になったり、ときに悲しみになったり、喜びになったり
家族の喜怒哀楽が作品全てにおいて降りかかっております。おります。
まーまー、他にもわんさかわんさか魅力的なキャラクターの登場人物が出てきます。
優しい気持ちになりたかったり、疲れたときに億%見たほうがいいドラマです。
癒し、癒し。ドラマリラクゼーションNo1の作品です。
*ひとりひとりが家族のことを大切に思っていて・・・って
こんな家族って実際にいるのかな。いたとしたら、生き方や考え方も僕とは正反対というか、世界自体が違って見えるんだろうな。
損得考えず人に優しくなれたのかな。もっと自分の気持ちを素直に、ストレートに、人に伝えるのが上手くなれたのかな。
いちいち嘘なんてつかなくても行きていけるようになってたのかな。と思います。
あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいうえお