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マネタイズって大事だけど難しいよね、って話。(後編)

shuntaro

前編の公開から4ヶ月も経っちゃいましたが、、、待望の後編です!!w
前回のブログが思ったより反響が大きかったのと、他のスタッフのブログが素晴らしくて、
やたらとbird内でブログのハードルが上がって、正直書きにくい!wですが、頑張って書きやす。

さて、前回から時間が空いたので、前年度だけでなく、今年度の半年分くらいのbirdのマネタイズ状況も見えてきました。
この半年の結果としては、既に前年比で2倍近い売上の伸び率となっており、マネタイズとしてはさらに成長戦略が取れている状況となっています。
この好調を起こした原因としてはいくつかあるのですが、

1. websiteの刷新

birdのwebをリニューアルしてから、とにかく会社としてのブランドのレベルが1段も2段も上がったように感じることがたくさんありました。
展示会や新たに出会った人、はたまた既存の顧客の人にも、「めちゃくちゃ綺麗な写真・映像ですね〜」と言ってもらえるようになりました。それによって、ぜひお願いしたいです!と言ってもらったりすることも増えたし、競合にかけられた時の勝率もかなり高くなってるという実感があります。
サイトのリニューアルは、実は1年ほど前から計画していて、ほぼ事務所を移動したタイミングと一緒に考えていました。
birdの東長崎時代のテーマは「親しみやすさ」や「気軽さ」だったと思うのですが、さらにレベルアップを計るに当たって、もっとクリエイティブで美学を持った組織として捉えてもらえるようにリブランディングしようと思い、親しみやすさとか和気藹々とした雰囲気は組織としては維持しつつも、サイトやポートフォリオ、事務所の内観や洋服に至るまで、より「クリエイティブ」を生かして仕事をしている人々とみえるような(そして、そうなっていけるような)戦略をとりました。これにより、ブログ以外のサイトのイメージは、かなりソリッドな感じになったかな、と思います。
僕らはイメージを扱う仕事なのですが、ともすれば自分たちのイメージメイキングを忘れがちになるという「紺屋の白袴」現象に陥りやすいですw なので、昨年からずっと、自分たちの「見せ方」を考えてきた結果がかなり出てきたな〜と思っています。
そうした見方を浸透させた結果、ぜひbirdに!と言ってもらえるようになり、個々の案件の単価も上がったし、うちには今まで来なかったような高い案件もくるようになりました。

2. 分業化

去年くらいまでは、とにかく写真・映像に関して「ジェネラリスト」(何でも器用にできる人)であることがbirdでは求められていました。これは、個人で活動する人なら分かると思いますが、一芸にもともと秀でてないのであれば、ジェネラリストとしての能力を上げるしかありません。
しかし、こうした生存戦略は、ともすればその人を「誰でもいい人」にしてしまいます。birdという組織自体も、ユニークさは持っていたものの、ある意味で、この組織独自の専門性みたいのがやや見えにくい組織でした。(今でもめっちゃ明確ではないかもですがw)
こうした状況に陥る問題点として、クライアントの要求に合わせる「何でも屋」になること、とよく言われますが、それ以上に問題なのは、前編で書いたような「やりたいこと」「やりたくないこと」を分けることが全く出来なくなってしまうことにあります。
そうなることで、本当に「やりたいこと」「得意なこと」に時間を割けず、結果、心身ともに負担も大きいし、マネタイズをする上での差別化も出来ず、いつまでもレベルアップ出来ません。
こうした状況を打開するために、birdではある程度の分業化を推進しました。アシスタントとして阿部くんに入ってもらったり、レタッチャーとして野口さんやのんちゃんに入ってもらったり、PMとしてひろやすに手伝ってもらったり、、、他にも、外部で懇意にしている皆様に積極的に仕事を手伝ってもらうように仕組みを少しづつ変えてきました。
もちろん、うちの強みは組織が小さいということもあり、1人で1つの専門性ではなく、2-3持って欲しい。
でも、1人で、アシスタント業務からディレクション業務までこなすのは、正直効率が悪いので、そこをきっぱりと分けました。

その結果、どうなったかというと、まず、制作物のクオリティが上がりました。
当たり前のことなんですが、特に動画において、時間をかけて一つずつのパートの準備や制作を行えるようになったし、各人が少ない時間の中でささっと流さなくて済むようになったからです。
そして、同時に、各人のやることが明確になったので、恐らくやる気も上がったのではないかと思います(これは、各人の様子を見ていたことからの僕の視点なので、そんなことない!って声もあるかもですがw)
これが前編に書いた動画の依頼が増えた最大の理由だと思います。
知見や経験の蓄積だけではなく、とにかく動画にきちんと向き合える時間が出来たことは大きかったです。

また、こうした流れは僕個人としても数年前から狙っていたことで、前は経営関係の書類とか対応、写真の打ち合わせ、撮影、現像、レタッチ、動画の企画出しから撮影、編集の指示(一時期は自分でも編集していた)、それから数々の連絡から経理までやっていて、全くもってインプットの時間もなかったし、とにかく業務が滞っていました。
それを経理は母と税理士さんに、レタッチは野口さんに、動画のディレクションは屋敷さん、撮影や編集は林くんと屋敷さん、アシスト業務は阿部くん、その他の諸処の業務はちかちゃんに任せることで、今の僕は経営に関することと、全体のイメージ・ディレクション関係、写真の撮影と現像、あとはチェック業務だけになり、こうして出来た時間で、上記のような戦略とか、数字を見るとか、イメージソースを集めるとか、企画を考えるなどの時間に集中できています。
恐らく、もっともっと効率的にできるし、組織全体でも、よりスリムに出来るはずで、今後はそうした専門性を各自が高めていくことで、birdはジェネラリストでありながらスペシャリストでもある状態を獲得できると思っています。
大きな組織では当たり前の分業ですが、こうして考えると、小さい組織こそ、積極的に「自分は何者であるか」「何者になりたいか」を考えていく必要があると思います。

3. 方針を作る

これは、上記の分業化と同時に起こったことですが、僕の時間が空いたこと、そして組織の人数が多くなったことで、改めてbird and insectというチーム(birdは会社ですが、基本的には、素敵な個人の集まりで出来てると思っています)はどういうチームで、何を目指しているのか?をしっかり考えられたことが大きいと思います。
それにより、チーム全体としてのディレクションが中に対しても外に対しても出来るようになりました。
その結果、まず仕事としては、どういう仕事をすべきか、何をこの仕事で達成すべきか、はたまた、この仕事でどのくらいの対価をいただけば良いか、この仕事をどういうスタンスで受けたら良いか、というようなことが、かなり明確に決められるようになってきました。

例えば、それまでだったら多少対価が合わなくても無理に受けて売上を稼いでいたような仕事を、外のパートナーさんに一部を担当してもらって受けたり、「こういうやり方で、こういうことならその範囲で出来ます」とクライアントに提案したり、場合によっては断ったりが出来るようになり、より仕事にフォーカスできるので、マネタイズにも結果的に繋がりました。
特に新規の仕事である場合、birdでは最近は逆提案に持ち込んで、値段的には合わない案件でも、弊社主導で面白い提案をできる余地を作り出すことで、やる気もあがるし、ペースも握れて、さらに自分たちのより良いと思えるものを作っていける方向性を探れるようにもなってきました。
これは、イメージが浸透し、組織が機能し、かつチームの方針が固まってきたから出来たことで、これを成し遂げたことが、今回の好調の最大の要因になっているかな、と感じているところです。

同時に、中に対しても、よりフォーカスして仕事ができるように、ツールの整備(todoツール、コミュニケーションツールなど)、労働時間の明確化、働き方に関しての話し合い、作品作りの時間を取るようにするなどの方針が少しづつ出来てきており、より働きやすい環境にしていくことで、パフォーマンスの向上が図れて、結果、マネタイズに繋がっています。

こうした流れはまだ始まったばかりなので、今年度後半は、より良い仕事ができて、クライアントも僕らも周りの人々も、みんながハッピーになれる形を目指して、前進していきたいと思います!

最後に、写真と動画のマネタイズについて、効果のあると思うことを記していきますね!
(みんな、これが知りたかったはず!w)
内容は基本的には、個人、もしくは2-3人のチーム向けです!

アシスタントを雇う

当たり前と思うかもですが、本当に読んでくださっているフォトグラファーの方でマネタイズに悩んでいる人は、
アシスタントを雇ってください!
稼げてないなら、稼ぎ分をつぎ込んででも、直のアシスタントを付けるべきです。
フォトグラファーは、写真の撮影や現像に時間を使うべきだし、更に言えばイメージをより良いものにするための行動に時間を割くべきです。特に、自分のしたくないことで、でもしなきゃいけないことってたくさんあると思うんですが、それをやってくれる人を雇いましょう。
機材の準備や片付け、機材のレンタル、車の運転、事務所の整理、経理、事務、買い出し、、、本当にやってもらえれば助かること、たくさんあります。
最初から全部できる人とか、レベルの高い人は雇えないなら、育てましょう。教えるというその過程で、実は自分の理想とするフォトグラファー像も明確になってくるはずです。それがより、マネタイズにも効いてきます。
こういうことを言うと、「稼げるようになったら・・・」とか、「必要になったら・・・」と言う人がいますが、こう言うことは基本的にはまず器を作らないとダメだと思います。
お金を出して器を作るから、初めてそこに大切な水とか食べ物とか、お金とかを貯められるんです。そうじゃないと、大切なものが垂れ流しになっちゃいますよw
ぶっちゃけ、これが一番効きます、まじで。

空いた時間で、これからについて真剣に考えよう

アシスタントを雇ってできた時間で遊んでないでw、これから自分がどんなフォトグラファーになるべきか、どんな仕事をすべきか、どんな人生を生きるべきかをよくよく考えることが大切だと思います。
ともすると、業界のトップクラスの世界とかを見てきた人は、ここについて真剣に考えてない人が多い気がします。
強烈な光に囚われていて、その仕事の一面しか捉えられていなかったりして、しかもそのやり方が自分に合ってなかったりして、悩んでいる人をいっぱい見ました。
そう言う人は、もっと全然違う分野の人の生き方とかの話を聞いたり、本を読んだりした方が良いかもしれません。
例えば、広告の世界でトップクラスを走る生き方は素敵ですが、向き不向きがあります。とりあえずそれが良さそう〜くらいではなく、もっと真剣に考えたら、もしかしたらもっと家族と一緒に過ごしたいから、ストックフォトで稼ごう、みたいに変わるかもしれません。
基本的には、どんな生き方だって自由だし、他人にとやかく言われる必要はないので、自分のやりたいようにやる、そのために今の状況をフル活用するのがベストだと思います。
マネタイズをする上で最も大切なのはここで、要は何でそれでマネタイズする必要があるの?ってことだと思います。

チームを作ろう

これは特に動画には強く言えるのですが、形態はどうであれ、チームを作ることが必要だと思います。
これって、みんな何となく思ってるけど、実現している人が結構少ない気がします。
自分でチーム作りを行う、もしくは積極的に参加していけば、本当に大きなものを得られると思いますよ〜。
自分にはないスキルの人と一緒に相乗効果を生み出せれば、自分1人でやる何倍も成長できるし、
マネタイズも圧倒的にしやすいです。
ただし、ポイントとしては、必ず同等以上にやる気があってリスクを取れる人を中核に置くこと、それと、最初のチームに固執しないことだと思います。
どうしても最初から最強のチームを組もうとしてしまったり、フィーリングが合うまで待つ〜みたいなことが起こりやすいんですが、そんなのやってみないと分からないし、チームのフェーズで変化しちゃうので、その都度、一緒にやっていきたい人でアメーバのようにチームを変える方がいいと思います。
ちなみに、これは会社ではなく個人の集まりでも良いのですが、その場合は、お金の配分に気をつけないと、仲が悪くなります(体験談w)
あと、いつの間にか空中分解しないように、slackとかtogglとかを活用して、コミュニケーションを取って、どのくらい活動をしているかを数値化していく方が良いと思います。
写真でも、アシスタントだけでなく、レタッチャーとか、スタイリストとか、デザイナーとか、組んでいきたい相手はいると思うので、よく考えてみましょう!

自分の専門性を定義しよう

これはチームを作る上でも、自分の将来を考える上でも大事です。
何が自分のスキルで、何を専門にしていきたいのか、いけるのかを理解すると、無駄な行動も減ります。
結局、マネタイズとは、その専門性の上に乗っかることなので、ここの土台がグラグラしていると、どうしようもないです。
ここでいう専門性とは、例えば料理の写真、とか、動画の撮影に特化、とか分野やスキルの話もありますが、
新しいことを知るスピードが早い、とか、原理原則から物事を捉えられる、とかといった抽象度の高いこともあります。
僕は割と器用貧乏的なスタイルのフォトグラファーだったので(今もかw)、ここを決められなくて悩みました。
結局、経営という全然違うレイヤーと触れたことで、写真や映像というレイヤーよりも上の、自分はイメージ作りをするのが好きで、それを納得させる作業が得意だということに気がついたので(結果、イメージディレクターという肩書きを名乗っています)、あまりその分野で何を撮るとか、どう撮るみたいなことに対しての専門性がないことへのコンプレックスが綺麗に消えて無くなりました。
もはや、自分で撮らなくても良いとすら思っているくらいなのでw(撮るのは好きなので、生涯続けるとは思いますが)

売り込みよりも、もっともっと、良いイメージを持とう、作ろう

イメージ戦略、大事です。自分やチームの方向性にあったイメージを意識して作っていきましょう。結局、人が評価したり、認知してくれたりするのは、そうして表に出て触れられるイメージが大半です。
逆に言えば、それだけに僕らの仕事は重要だし、意味のあることで、その部分を軽視していては、いつまで経っても、自分は写真や映像の力を信じていませんよ〜と言ってるのと一緒です。
これは、事務所、洋服や見た目、サイト、名刺、と言った全てのことにつながります。
そして、究極は作り出す作品ことがイメージの最たるものなので、ここにも力を入れて、自分の作り出していきたいイメージを集約させていきましょう!

自分にあった営業スタイルを確立しよう

前編で述べた展示会もそうですが、何もブックを持って飛び込んでいくのだけが営業じゃないです。サイトだけで注目してもらう人もいるし、インスタもかなりの営業ツールだし、Facebookで友達とたくさん繋がって発信するのも営業です。
自分のやりたい方向性、イメージ、そして得意不得意と相談して、ベストの方法を考えましょう。
業界誌とかを読むと、こうしないといけない!みたいに思うこともありますが、結構全然あらぬ方向から仕事を取ってきている人もたくさんいますw
お酒が好きなら、飲み屋にひたすら通うとかねw
基本としては、売り込みは結構、実績作りやイメージ作りがしっかり出来てないと厳しいです。もちろんここが基本なので、挑戦し続けるのも手ですが、そういうのに向いてないなら、ファンを作る方法に変える方が良いと思います。
林くんなんかは、Facebookに載せる日常写真で相当な依頼があったし、それによって、自分のテイストを気に入って頼んでくれる人も多くなります。冒頭のbirdのサイトも一緒です。
こういうブログを書くのも、そうした活動の一環とも言えると思います。

お金について、営業について、経営について、勉強しよう

結局、マネタイズとはビジネスを行うことなので、そこに関しての知識はたくさん仕入れた方がいいに決まっています。クリエイティブをする人は、そういうのが苦手で近づかない人も多いですが、自分のやりたいことをするために必要だ思って手を出せば、意外と面白くなってくると思います。
これは、マネタイズというものに対して直接的な行為なんですが、あくまで、作品とかイメージとか仕事での撮影が最初にあって、そのあとにこうした活動がある、というのが大前提です。
なので、全くやらないのもダメだけど、こればっかりなのもダメだとは思いますw (たまにそういう人に会います)

将来どうするか考えよう

最後に、一番大切なのは、将来どうするか、ってことかなと。
マネタイズってそれなりに真剣に取り組めば、できることだと思います。
でも、若いうちはいいけど、フリーランスとか、小さい規模のチームの場合、年齢が高くなってきたとき、突然きつくなってきます。
僕はまだ若手の域(70、80まで働く時代の中では)なのでそこで悩んだことはないですが、同じフォトグラファーである父の世代の人々の変遷を見ていると、人ごとじゃないですw
とにかく、今稼げるのは当たり前のこと、くらいに思って、老後に至るまでどうやって自分のやりたいことをし続けるか、それを戦略的に今から考えていかないと、ある時気づいたら仕事がなくなってるかも、、、と思って、夜も眠れなくなったりますw
そういう人には、やっぱりチームを作って、そのチームをどう変化させていくかを考えていくこと、あとはセーフティーネットを考えていくこと(家族を持って共働きするとか、他の専門性も磨いておくとか、あるいはお金を単純に貯めたり投資したりすることかも)が本当に大切なマネタイズだと思っています。

以上、マネタイズに関して、僕がこれまでに仕入れてきた経験の総集編としてまとめてみました!
いや〜、長かったw
次のブログはもっと、サクッと書けるのにしようw

 

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