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これからどうしたら良いか悩んでる人々の話を聞いて思ったこと(と、台湾オフィスの話)

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最近、特に人に多く会うようになりました。昔から、基本的にはインドアの人間なので何か無いと外には出たくないし、出ないでも充分楽しいことはある世の中な訳だけど、そうも自分の立場や職業からはいかないので、仕方がなく(?)、外に出て様々な人にあって話をさせていただく訳です。実際に話していると、とても楽しいことの方が大半で、そういった話からたくさん示唆をもらったり、考えることが生まれたり、単純に楽しくて嬉しくなったりする訳なんだけど、その中で結構多いのは、やはり仕事やキャリアの話だったり。まあ、僕が、仕事の話とか、世の中の疑問を真剣に考えてみるとか、思考実験とかが昔からとても好きだということもあって、そういう話が特に多くなってるんだろうけど、やっぱり古今東西、これからの話は人生における大きなテーマの一つであります。そういう対話の中で、自分はあんまりこれからについて悩むことが極端に少ないなと感じたんですが、今日はその違いについて繰り返し感じたことを書きとめてみます。

多くは自分より若い人と話している時感じること

  • 決断を自分で下す

こういうことをしたい、こういうことが好き、将来はこうしたい、っていう夢のある話をする人が自分の周りには多くて、それ自体はとても良いと思うんだけど、大抵、これとセットで、でも本当はそれが本当に向いてるのか、とか、こういうことしたいけど踏ん切りがつかない、とか、今はこういう準備をしていて、、とか、上手くいったら良いんですけどねぇ、みたいな話が出てくる。フリーランスになりたいけど怖い、フリーランスやったけど上手くいかなくて、とかも多い。最初は楽しい夢の話を聞き、その後、悩みをふんふんと聞いていて、しばらく聞いてるといつも思うのは、結局、それ、本当にやりたいの?ってこと。
どんなことでもそうだけど、決断を自分で下す、ということがすごく大事だと僕は思っていて、こういった悩みが出てくる最大の原因は決断を自分で納得して下していないことにあると思うのです。自分はそれをやるんだ!って決めて、それをやりたいとある意味で思い込んでなくては、どんなことでもチャレンジをするのは辛いと思う。何も、死の淵に立ってそこで決断しました!とか、辛くてしょうがないことがあって、でもそれを乗り越えるためにこれしかないと思いました!みたいなエピソードはいらなくて、シンプルに、これを自分はやると決めたんだから、やるんだ、って決めておくだけで良いと思うのです。でも、そういうある種の「儀式」をきちんとしてないと、すごく揺れちゃう。自分の可能性が若いほど多いし、多いことを感じるから余計揺れちゃうんだけど、そこである種の決意を持つことをもっと重視していって良いのではないか。昔でいう元服の儀式のようなことを自分で行わない限り、先に進むのはかなり困難に思えちゃうと思います。

  • 自分以外の誰かのためになるのが仕事

そういった決意の先にあるものとして、もう一つ感じるのは、「仕事」の捉え方が違うんじゃないか、ってこと。僕が考える仕事の定義をバッチリと言い表している文章が楠木建さんの『好きなようにしてください』という本にあったので、引用します。

いつも言っている話ですが、自分以外の誰かのためになるのが仕事。ところが、あなたのこれまでの努力は徹頭徹尾自分(だけ) を向いている。それは仕事ではなくて趣味です。・・・こちらがお金を払っているうちはすべてが趣味。お客さんにお金を払ってもらってこその仕事・・・

まさにこれに尽きると思うのです。こういうことをしたい、こうなりたい、こういうこと頑張りたい、フリーランスカッコいい、とかは仕事の上ではどうでも良い二次的なことで、まず大事になってくるのは、それを自分がすることを望んでいる人がいるか、それをすることで誰かが喜んでくれるのか、ってことなんじゃないか。それなのに、自分のことばかり考えて仕事にしようとしてる人が割と多いな〜と感じていて、それが結局、悩みを大きくしてる気がします。
もちろん、これをしたい!とか、こうしたい!っていうのを大事にするのは大切で、自分もそうだけどやっぱり良いと思うものを信じて作らないと良いものが出来ないから、そういう想いを蔑ろにしてものを作るべきだとは思っていません。でも、それを仕事でやるときは、あくまで、絶対にこっちの案が良いし、クライアント・社会のためになる、と思って提案する姿勢を忘れてはいけないとは思っています。自分も過去には、ただ単にやりたいことを通してしまったり、逆に、やりたいことができないからと、ちょっとおざなりな態度で仕事をしてしまったりということをしてしまった過去が多々あるわけですが(本当にすみません。。。)、だからこそ、ここを大事にしないと逆に悩みは深くなります。自分がしたいことを誰かが与えてくれるっていう幸運はそうそう起こらないので、まずは目の前の仕事の中で自分が誰かのためになれることをしたら、道は開けると思っています。

反対に歳上の人と同様の話をしていて感じること

  • これまでと同じ、ではダメになる

やはりキャリアが長い方々の話は面白く、絶対的にタメになることだらけなのですが、同時に、これからのことに不安を持っていて、どうしようか、、と悩んでいるのは若者と変わらないな、と思ったりします。自分は父親がフォトグラファーだったこともあり、クリエイターが歳を取ることで概ねどんなキャリアを形成するかをよく聞いて育ちました。そのせいか、全然自分の将来に対して楽観的に思うことがないのですが(良いのか悪いのかはともかく)、結構多くの年配の方が今までのやり方や成功体験に固執して、将来も自分のやり方が続いていくと信じている、もしくは信じようとしてる、または信じたいと縋り付いてるな〜と感じることがあります。つまりは楽観的な見通しを根底に抱えてるってことだと思っているんですが、そうこうしているうちに、世の中は変わってきてしまっていて、それを肌感で感じるからこそ、不安に思ったり悩んだりしているんじゃないかなと思うんです。
例えば、フォトグラファーだったら、こうじゃなきゃ、こういうキャリアパスじゃなきゃ、こういうやり方をしないと、もしくは、こういうことはしない、最近の子のやり方はできない、っていうことがあると思うんですが、この先、新しいやり方やキャリアパス、若者のやり方がスタンダードになっていく訳で、そこでどうやって生き残るのかはもっと真剣に考えないと、気づいたらフォトグラファーじゃなくて別の望んでいない仕事しないと生きていけないようになってしまう可能性がとても高い。なぜかというと、山口周さんも仰っているように、「優秀さ」というのは文脈依存的概念だから。その時代、その職業における優秀さというのは、その地点での社会・文化・技術的に要請されていてかつ希少かどうかというだけであって、それが溢れていたら、もしくは誰も欲しがらなければ、意味がないんです。なので、経済と一緒で現状を維持してるだけでは、相対的に後退していくと肝に命じ流必要があると思います。

  • 新しいチャレンジを続ける

だから、年長者こそ、新しいチャレンジを続けていかないといけないと思うんです。それも自分の知っている枠の中での挑戦ではなく、そこから逸脱していればしているほど良い。前述の山口さんが『ニュータイプの時代』で述べられているように、これからは、

かつて高く評価された「問題解決者=プロブレムソルバー」はオールドタイプとして大きく価値を減損することになる一方で、誰も気づいていない問題を見出し、経済的な枠組みの中で解消する仕組みを提起する「課題設定者=アジェンダシェイパー」が、ニュータイプとして大きな価値を生むことになる

のは僕もとても感じていて、ゆえに歳をとっている人ほど、これまでの経験を大切にしつつも、それを一度忘れた上で新しい課題を設定し続ける必要があると思うんです。フォトグラファーなら、単にADさんや編集者さんからの指示に従って撮影をするだけでは生き残っていけないので、写真の新しい活用法や写真を使って世の中や企業の価値を高めるような提案を行えなければ、まず生き残っていくのは難しくなると思います。ここで重要だと思うのは、提案といっても、単に新しい「撮り方」を提案することではなく、より大きな枠組みの中で提案をしていくことにあると思っていて、まず案件が来た時には、写真を撮る必要があるかどうか、というようなところから再度フォトグラファーの目線で考え直して提案するようなことが必要なんじゃないか、と思っています。こうしたチャレンジをキャリア全体に対して行う必要があるので、非常に大変だとは思うんですが、年長者こそリソースが多いので、それを十分にうまく活用していけば不可能ではないと思うんですよね。

  • やっぱり行動するかどうか

そして最後に、どちらにも言えるな〜と思うのは、やっぱり行動することの大切さです。どんなに真剣に色々なことを考えて悩んでも、そこから決断して行動に移さなければ、なんの意味もない訳で、とりあえずある程度考えたなら、やってみるしかないんだから、相談とかしてないでやってみたら良いと毎回最後は思っちゃいますw その中で疑問が生まれてきたら、初めて誰にそのことを相談すべきかわかるし、その必要性が出てくる訳で、まずは自分で考えて決断して、それを行動に移せば、何れにせよどんな未来かは分からないけど、未来は開けていくし、悩む必要もなくなると思います。

ということで、ついに行動し始めました、台湾オフィスの設立!

3年くらい前から構想はしていたことなんですが、その期間悩んでいたわけではなく、単純に色々な条件が揃っていなかったんです。で、ようやくその条件が整ったので行動し始めました。その話をすると、「なんで台湾?」とよく聞かれるんですが、台湾にオフィスを作るメリットや、その意義はたくさん語れるんですが、特に大きなこととして、日本の中で自分たちの思考や行動、クリエイティビティをとどめないこと、そして日本だけでなくアジアを盛り上げていくこと、それから若者たちの勢いを台湾人の友人達と接する中でものすごく感じてきたので、そういう人たちと面白いことをしていきたいってことがあります。逆に言えば、日本だけでやり続けると、ドンドン閉鎖的で面白くない動きに絡め取られてしまいそうな気がしている、ということでもあります(もちろん、そうならない道もあると思いますが)。こういう新しいチャレンジは、自分たちだけではなく、世の中に対してもアクションを起こしていけると本当に思っているので、これから頑張って盛り上げていければ、、!
ぜひ一緒に何か面白いことをやれる人がいたら声をかけて欲しいです。
すでにオフィスは借りて、会社設立の手続きも開始するところなので、もう数ヶ月で動き出せると思うと、本当にワクワクしています。
もちろん、日本での活動もこれまで以上に頑張っていきます!

というわけで、最後は近況報告に繋げてしまいましたが、最近の悩み相談を聞いて考えたことでした。
これ、書き始めたのは2週間前なんですが、その間に、こんなに良いブログを発見したので、こちらのリンクも。けんすうさんのお悩み相談への回答。とても素敵です。
https://kensuu.com/n/n27d563562bbe?creator_urlname=kensuu