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22時の秋風と、ユーミン。〜日比谷線上散歩〜

Mao Yashiro

bird所属のwriter兼PM女子大生が、日々を気楽に綴ります。今回はSuica残高17円で銀座から自宅の広尾まで徒歩で帰った夜のこと。

秋のユーミンが、非常に良い。

とある金曜日、某出版社で働いた後。財布を変えたことでカード類を自宅に忘れ、手持ちがないことにも気が付かず、挙句Suicaの残高17円という大失態を、駅の改札で気が付く。時刻は21時半。編集部の場所は銀座。困った。

と思ったけれど、改札で「17円」の表示を見たとき、思わずニヤリとしてしまったのも事実。

銀座から広尾まで1時間23分、歩いて帰るって、ワクワクする。

何が無敵って、私にはユーミンがついてるってことだ!松任谷由実「40周年記念ベストアルバム 日本の恋と、ゆーみんと。」…と、私!!

Instagramのストーリーにこのジャケット写真をのせたら、親友から「私も3日前から聴いてる」とメッセージ。大学入りたて、美学芸術学の授業で先生に「江国香織の描く不倫はどうして美しいのか」をレポートで取り上げると(完全に)粋がって宣言した私。授業終わりに「江国香織、好きなの?」と、声をかけてくれたのがその子だった。同年代でこんなに大人な子を、私は知らない。「リリーのすべて」の中で性転換をするリリーが手術前日に妻と会った後の病室で、ひとり泣いたシーンがある。待ちわびた手術を明日に控え、意気揚々と妻に笑顔を向けていたリリーの、一人流した涙。彼女は、その涙の理由をたずねて、こたえられる(自分でなぜか、導くことができる)、素敵な子。

ユーミンの声ってフィルム写真みたいじゃない?しっとり、でもさらさらって感じ」前日に林さん(弊社COO・シネマトグラファー)の写真講座で、〔データの液晶が完璧な同じ大きさの四角で形成されている〕のに対し、〔フィルム写真がインクのまるい粒で出来ていること〕、〔液なのでくっつくことがあること〕を知り、我ながら理にかなった(つもりの)例えをして、彼女に送ってみる。返信はというと、

唯一よねえ、でも歌うコツはビブラートしちゃいけないんだって。確かに全然ないのよね、ユーミンって」たしかに。

目立った技法がないから、歌詞やメロディラインが、なんというか、味付けなしでそのまま伝わる、で、美味しい(訳:いい曲)みたいな。そうするとこれもまた写真に置き換えて考えることができるのかなあ。カメラマンが歌い手?被写体が歌詞?メロディ?…….うーむ。

そんなことを考えていたら、あっという間に芝公園。流れているのは「埠頭を渡る風」。面白いのが、Googleのナビ機能に従って歩いていたから、歌詞と交互に「70m右折」なんて、音声案内が入る。それが、狙っているかのようないいタイミングで。

音声『飯倉交差点を左方向』

曲フェードインからの、

サビ「ゆーるーいー、カーブでー♪」

…笑ってしまう。。

それにしても良い歌詞だなあ、誰だろう、と思い、調べる。‟作詞・作曲 松任谷由実”

そうだった、全部できるんだ、この方は…!

どうやったら、こんな風になれるんだろう。「才能」なんて言葉ではかたずけたくない、けれど本当に偉大な人であることを検索結果でありありと見せつけられたような気がした。

振り返れば、さっき通り越してきた東京タワーの紅が、煌々と眩しい。

同じ人間なのになあ。まぶしいなあ。、、けれど、、同じ人間なら、と、思うことにする。

 

・・・・

福島からひとり上京し、もう4年が経とうとしている私の東京人歴。。

「やるからには上に行きたい」。その毅然とした気持ちだけを握りしめてきたけれど、この青くさい覚悟、今では私の血に混ざって流れている気がする。「夢」が「目標」になった気がする。と最近思うのです。

 

2018/10/26 八代真央(・v・)